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地下水の流れを妨げない汚染地下水の浄化技術
透過性地下水浄化壁は、汚染領域の下流側に透水性が原位置の帯水層と同等かそれ以上の透水性を有する浄化壁を地中に設置します。汚染された地下水がこの浄化壁を通過する際に有害物質が除去されることで対象地からの汚染地下水の拡散・拡大を防止する技術です。
適用汚染物質 |
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第一種特定有害物質、第二種特定有害物質に対し、適正な反応材を用いることで、有効に機能します。
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透過性地下水浄化壁の特徴
- 特徴1
- バリア井戸の揚水による汚染地下水の拡大防止に比べて、水処理施設などランニングコストもかからず、一度設置すれば、メンテナンスフリーで連続的な地下水の浄化が可能です。
- 特徴2
- 地上に構造物などを設置しないので、敷地を有効利用できます。
透過性地下水浄化壁イメージ図
設計
1. 現地調査
汚染機構を解明するために地下水位コンターや透水係数、pH、酸化還元電位や溶存酸素量などを調査します。
汚染機構を解明するために地下水位コンターや透水係数、pH、酸化還元電位や溶存酸素量などを調査します。
2. カラム試験や移流拡散解析
現地地下水流速にてカラム通水試験を実施し、鉄粉や吸着材などの添加量や壁厚などを設定します。
現地地下水流速にてカラム通水試験を実施し、鉄粉や吸着材などの添加量や壁厚などを設定します。
3. 透過性地下水浄化壁の配置計画
汚染地下水の拡散防止が確実にできる位置に浄化壁を配置します。場合によっては、透過壁に汚染地下水を集めるための誘導壁を配置します。
汚染地下水の拡散防止が確実にできる位置に浄化壁を配置します。場合によっては、透過壁に汚染地下水を集めるための誘導壁を配置します。
施工方法
透過性地下水浄化壁の施工方法には、「壁状」と「杭状」の2つのタイプがあります。
1. 壁状タイプ
壁状タイプの施工方法としては、鋼矢板による土留を設置後、土留め壁内を掘削し、予め透水性の高い砕石等の母材に鉄粉や吸着材などの薬剤を所定の割合で混合した反応材で埋め戻す方法や、オールケーシング工法などで掘削後に反応材を充填した円柱状の浄化体をラップして設置する方法などがあります。
2. 杭状タイプ
杭状タイプの施工方法としては、オールケーシング工法などで掘削後に反応材を充填した円柱状の浄化体を千鳥配置する方法や、地盤改良機(SAVEコンポーザー工法など)で、反応材を強制圧入する方法があります。
杭状浄化体の設置間隔や列数は、現地の地下水流速や透水性などを考慮した移流拡散解析などで求めます。