油浄化技術

バイオレメディエーションBioremediation

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高効率で栄養源・酸素を汚染土壌へ供給し、好気分解するバイオ技術

油浄化技術のバイオレメディエーションは、微生物により、油汚染土壌に含めれる油分を分解します。油浄化技術のバイオレメディエーションは、油臭や油膜の除去が目的となります。適用する微生物は好気性です。

適用汚染物質

油汚染土壌には、第一種特定有害物質の内、ベンゼンが含まれます。好気性微生物は、ベンゼンに対して有効に機能します。

油類
ベンゼン
トルエン
キシレン
ガソリン
灯油
軽油
重油

バイオレメディエーション(油浄化技術)の特徴

特徴1
掘削除去等に比較して安価です
特徴2
廃棄物処理が不要です

バイオレメディエーション(油浄化技術)の原理

バイオレメディエーションは微生物の働きを利用して汚染物質を分解等することによって土壌・地下水等の環境汚染の浄化を図る技術です。
バイオレメディエーションには、微生物を利用する技術として、外部で培養した微生物を導入することにより浄化を⾏う「バイオオーグメンテーション」と、栄養剤と酸素を加えて浄化場所に生息している微生物を活性化することにより浄化を行う「バイオスティミュレーション」があります。

バイオスティミュレーション

バイオスティミュレーション

概要
現場に棲む自然の微生物に栄養剤を与え活性化させます。好気性微生物を利用するため、栄養剤とあわせて酸素を供給します。

バイオオーグメンテーション

バイオオーグメンテーション

概要
油汚染が高濃度の場合や工期が短いなど条件が厳しい場合は、汚染分解力が強い微生物を使用します。

備考
「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」(平成17年3月 経済産業省及び環境省告示)に沿って事前に安全性を検討する必要があります。

バイオレメディエーション(油浄化技術)の施工法

バイオレメディエーション(油浄化技術)には、汚染地盤を掘削しその掘削土を処理する『ランドファーミング工法』と『バイオパイル工法』の他、汚染地盤に栄養剤を注入する『バイオベンディング工法』があります。

ランドファーミング工法

汚染土壌を広げ、栄養剤を散布しながら、耕して処理を行います。

「特徴」
油含有土壌を広げ耕して処理を行うか、畝を作りその畝をかくはん切り返しながら処理を行う方法があります。

バイオパイル工法

汚染土壌を盛り立てて通気を確保し、栄養剤を散布します。

「特徴」
油含有土壌を盛り立てて盛土内に吸引管を設置し、大気から酸素を供給し、栄養剤を散布して処理を行います。

バイオベンディング工法

汚染地盤に栄養剤を注入します。

「特徴」
不飽和層に井戸を設置し、吸気・送気を行います。また、栄養剤などを注入します。送気の際、蒸気を送付し油分の脱離・分解を促進させる場合もあります。濃度が高い箇所は、吸引圧を高め強制的にガスとして初期には回収運転します。

【参考文献】
油汚染対策ガイドライン-鉱油類を含む土壌に起因する油臭・油膜問題への土地所有者等による対応の考え方-
平成18年3月 中央環境審議会土壌農薬部会 土壌汚染技術基準等専門委員会